NY外為市場=ドル上昇、来年の金融政策の道筋に乖離 ユーロ・円は下落
[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。半面、ユーロは下落した。各国中銀による来年の利下げの道筋にばらつきが出ていることが背景にある。 主要通貨に対するドル指数は終盤の取引で0.24%高の108.05と、2年ぶり高値近辺で推移した。 バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「足元、ドルにとって金融政策の乖(かい)離が鍵だ」と指摘。市場が米連邦準備理事会(FRB)よりもハト派的とならなければ、ドルの下落は始まらないと予想し、年明けに発表される米雇用統計が低調となれば、それが引き金となる可能性があるという見方を示した。 米議会が21日未明、来年3月半ばまでのつなぎ予算案を賛成多数で可決し、政府機関の一部閉鎖が回避される運びとなったことも、市場心理を支えた。 23日発表された米指標は強弱まちまち。11月の航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注は前月比0.7%増。機械や電気製品への需要が好調で、前月の0.1%減からプラスに転じた。 一方、12月の米CB消費者信頼感指数は104.7と、前月から低下し、市場予想の113.3を下回った。 金融市場が見込む来年のFRBの利下げ幅は33ベーシスポイント(bp)。フェドウォッチによると、5月会合まで、追加利下げの確率が50%を超える会合はない。 ユーロ/ドルは0.2%安の1.0408ドル。 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏がECBの中期インフレ目標達成に「非常に近づいている」との認識を示した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が23日インタビューを公表した。 ドル/円は0.43%高の157.08円。 ドル高に加え、日銀が18―19日の金融政策決定会合で政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%程度で据え置くことを決め、植田和男総裁が次の利上げ判断に至るには「もう1ノッチ(段階)ほしい」と話したことが引き続き材料視されている。 ドル/円 NY終値 157.16/157.21 始値 156.84 高値 157.29 安値 156.85 ユーロ/ドル NY終値 1.0405/1.0406 始値 1.0399 高値 1.0417 安値 1.0385