ヨコハマ映画祭の各賞決定 作品賞は「夜明けのすべて」 2025年2月に関内ホールで表彰式
第46回ヨコハマ映画祭の日本映画ベストテンと各賞が決まった。作品賞は三宅唱監督の「夜明けのすべて」、主演女優賞は杉咲花さん、主演男優賞は仲野太賀さん、役所広司さんが受賞した。表彰式と受賞作品を上映する映画祭は来年2月2日、関内ホール(横浜市中区)で行われる。 「夜明けのすべて」は月経前症候群(PMS)で気持ちが不安定になる女性が、パニック障害を抱える同僚の男性と助け合いながら、特別な関係を築いていく物語。選考では「人を思いやることの尊さを教えられた」「声高にならない人間賛歌が心に染み入る」といった声が上がったという。 杉咲さんは、「市子」「52ヘルツのクジラたち」でそれぞれ、壮絶な人生を歩む女性に扮(ふん)した演技が高く評価された。 仲野さんは初めての時代劇に挑戦した「十一人の賊軍」、役所さんはカンヌ国際映画祭で日本人としては19年ぶり2人目となる男優賞を受賞した「PERFECT DAYS」や、滝沢馬琴を演じた「八犬伝」での好演が主演男優賞につながった。 映画好きの会社員3人が始めた映画祭は、スポンサーを持たない手作りの「映画ファンの祭典」として定着。新しい才能もいち早く発掘してきており、選考結果は映画界でも注目されている。今回はファンや映画評論家ら37人の投票で各賞を決めた。 映画祭は午前11時開演。全席指定3千円。チケットぴあで12月14日から、関内ホールで15日から一般発売する。問い合わせは、実行委員会・北見さん電話045(430)1845(午後6~10時)。
神奈川新聞社