NASAの宇宙飛行士を乗せた歴代(そして今後)の宇宙船たち
先日、Boeing(ボーイング)社の新型宇宙船「スターライナー」による、初の有人飛行試験の打ち上げが延期になりました。宇宙飛行士を乗せて国際宇宙ステーション(ISS)に向かう同ミッションの再打ち上げは、現地時間6月1日以降に予定されています。 【全画像をみる】NASAの宇宙飛行士を乗せた歴代(そして今後)の宇宙船たち NASAは1958年から存在しているにもかかわらず、同局の宇宙飛行士たちを宇宙へ輸送したことのある宇宙船は選ばれたごく少数のみ。Boeing社の宇宙船「スターライナー」も、ISSへのドッキングと宇宙飛行士たちの輸送に成功すれば、その限られたグループに仲間入りできるのです。 これまでにNASAの宇宙飛行士を乗せて飛行、または近々飛行する予定の有人宇宙船をまとめました。
マーキュリー宇宙船
2961年5月5日、マーキュリー宇宙船に乗っていたアラン・シェパードは、宇宙に行った初めてのアメリカ人宇宙飛行士となりました。15分間の弾道飛行はNASAが慎重に踏み出した宇宙への一歩で、その主な目標は宇宙環境での人類の能力を評価して宇宙飛行士を安全に地球に帰還させることでした。 アメリカ初の有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画は1958年から1963年にかけて実施されました。上の写真では同計画のジョン・H・グレン・ジュニア宇宙飛行士が、1962年2月20日の打ち上げを前にマーキュリー宇宙船「フレンドシップ7」に乗り込んでいます。グレンは5時間弱のフライトで、地球周回軌道を飛行した初めての米国人宇宙飛行士になりました。 フライトは耐熱シールドに問題があると示すセンサーの異常によって切り上げられたものの、彼は3周の飛行を終えてから無事に地球に戻っています。
ジェミニ宇宙船
軌道宇宙空間を体験した宇宙飛行士たちは、今度は月に向けての訓練をすることに。ジェミニ計画は、マーキュリー計画とアポロ計画との橋渡しの役目を果たしました。 NASAはジェミニ計画では、軌道上での有人宇宙船2機によるランデブーを成し遂げました。この写真は1965年12月15日に撮影され、地上から258km上空にいる有人宇宙船「ジェミニ7号」のハッチ窓越しに「ジェミニ6-A号」が見えます。 宇宙飛行士1人が何とか収まるほどの広さしかなかったマーキュリー宇宙船とは異なり、ジェミニ宇宙船の定員は2名でした。ミッションを通して、宇宙飛行士たちは軌道変更でき、船外活動を行ない、少なくとも2週間は宇宙に滞在できたのです。