職業倫理思い出した「本日公休」:総まくり2024年
2024年もたくさんの映画が、私たち映画ファンを楽しませてくれました。ひとシネマのライター陣が、映画、動画配信サービスの作品から今年の10本、そして2025年への期待を語ります。 【写真】「少年と犬」にダブル主演する高橋文哉と西野七瀬、そして一匹の犬「多聞」
宮脇祐介ひとシネマ総合プロデューサーが選んだ今年の10本
「関心領域」(ジョナサン・グレイザー監督) 「パスト ライブス/再会」(セリーヌ・ソン監督) 「悪は存在しない」(濱口竜介監督) 「お母さんが一緒」(橋口亮輔監督) 「ブルーピリオド」(萩原健太郎監督) 「ラストマイル」(塚原あゆ子監督) 「本日公休」(フー・ティエンユー監督) 「アイミタガイ」(草野翔吾監督) 「シビル・ウォー アメリカ最後の日」(アレックス・ガーランド監督) 「侍タイムスリッパー」(安田淳一監督)
圏外「ディア・ファミリー」に泣いた
「ラストマイル」「ブルーピリオド」はブロックバスターかつ良質。A24の「パスト ライブス」「シビル・ウォー」は安定の品質。「関心領域」は川泳ぎで肌が焼けるシーンがなんかリアルだったなあ。「悪は存在しない」は巨匠感を感じさせた。「お母さんが一緒」「アイミタガイ」はもっと注目を浴びてほしかった。「侍タイムトリッパー」は傑作かつよくヒットした、おめでとう。最も良かったのが「本日公休」、忘れていた職業倫理を思い出させてくれた。担当した「ディア・ファミリー」は泣いたなあ。でも、ひいき目があるかもしれないので圏外。 2025年は瀬々敬久監督、林民生脚本で3月20日公開の「少年と犬」を担当する。「糸」「ラーゲリより愛を込めて」の両輪が再結集。高橋文哉、西野七瀬のフレッシュな2人が主演。2000キロを5年かけて大好きな少年に会うために日本を横断する犬と、そこで出会う人々の物語。
ひとシネマ総合プロデューサー 宮脇祐介