高専学生寮で上級生が複数の1年生にいじめ、1人が自殺図ろうとする
福井高専(福井県)は29日、学生寮で2020年に複数の1年生が上級生から「指導」名目でいじめを受け、1年生のうち1人が自殺を図ろうとしていたとする調査報告書を公表した。 【一覧】「犯罪行為」にあたるとみられる、いじめの具体例
調査報告書によると、20年9、10月に学生寮で生活していた1年生全員が、「寮生活で守るべき入浴や就寝のルールに違反した」と上級生たちから理不尽な指導を受けたり大声で暴言を受けたりしたとしている。その後、1年生だった学生1人が自殺をほのめかす内容をSNSに投稿。教員らが保護したが、同校はいじめとして扱わなかった。
この学生は昨年10月、学校の対応を不満とする内容をSNSに投稿したため、同校は対策委員会を設置。外部の弁護士らが学生らからの聞き取り調査を実施した。その結果、同校はいじめがあったと認定した。
同校の長谷川章校長は「いじめを受けた学生や保護者らにおわび申し上げる。いじめのない学習環境を整える」とした。