農村民泊プロデューサー「値上げのススメ」…大分県宇佐市で講演「来ないと食べられない一品を」
農村民泊に取り組む農家を対象にした研修会が大分県宇佐市安心院町で開かれた。農泊プロデューサーの浅谷恭成さん（66）が講演し、新規参入者ら約30人がメモを取りながら熱心に耳を傾けた。 【写真】農体験ができる公園内に設けられたキャンプ場
研修会は3日に宇佐市のNPO法人・安心院町グリーンツーリズム研究会が開いた。浅谷さんは旅行会社やリゾート会社の元社員で、一般社団法人クアツーリズム（静岡県）の代表理事を務めている。
浅谷さんによると、農泊の実施地域は全国に656か所ある。近年、高所得層と低所得層の二分化が進み、1泊1万円前後の宿で宿泊者が減少する一方、1泊1万5000～3万円の宿は盛況だという。
浅谷さんは「安心院は平均1泊1万2000～1万3000円だと思うが、（値上げに）トライしてもいいのではないか。その土地に来ないと食べられない一品があった方がいい」と助言した。
また、スマートフォンに対応した予約・経理システムの必要性や、子どものアレルギーへの対処法などを具体的な事例を挙げて説明。「農泊は旅館でも民宿でもない。あえてお客さん扱いは必要ない」と呼びかけた。
10月から農泊を始めるという参加者（46）は「愛情をもって接することが一番大事だと感じた」と話していた。
