<上海だより>中国女子のツボはどこか? 「小清新」若い女性の好みを探る
小清新層の若い女性を明確なターゲットにしたことで成功しているお店は多く、当然日本企業の若い女性向けの化粧品や雑貨類などのプロモーションでも、明らかに小清新を狙ったブランディングを進めています。その中でも、今話題を集めているのが「一籠小確幸」というレストランがあります。学生たちのメッカである人民広場にあるラッフルズ・シテという商業施設に開店し、店内の内装はまさに小清新のテイストで点心などの香港系料理をリーズナブルに食べられることで、若い女性たちから大人気です。
ハルキスト始め、村上春樹ファンの中にはお気づきの方もいるかもしれませんが、『ランゲルハンス島の午後』という村上春樹と安西水丸共著のエッセイ集の中に「小確幸」という1編があります。読んで字のごとく、小さいけど確かな幸せ、という意味で台湾からまず流行し、それから中国大陸においても広まりました。小清新が必ずしも富裕層とは限らず、至って普通の若い女性においても共感しる日常的な幸せ、という点が響いたのでしょう。小清新の発音が「シァオチンシン」、小確幸の発音は「シァオチュエシン」と少々似ているところもまた面白いです。
日本旅行を楽しむ中国人の中にも当然多くの小清新がいます。今年の春節前後などでは日本でも中国人向けの広告が目立ちましたし、定期的に中国人向けの販促をしているお店も多いと思います。ただ漢字を並べるだけではなく、萌え萌えの字体とパステルカラーでデザインを組めば、小清新向けにより効果的な販促も考えられるでしょう。