熊本県内の子ども食堂、7年で6倍 8月時点で185カ所 「認知度が高まり、全国的な傾向」
地域の子どもらに無料、または低額で食事を提供する熊本県内の「子ども食堂」の数は今年8月時点で185カ所となり、県が調査を始めた2017年の31カ所から6倍に増加した。5日の県議会一般質問で県が説明した。 市町村別では熊本市の87カ所が突出して多く、人吉市が9カ所、八代市と荒尾市が7カ所だった。 子ども食堂はNPO法人や任意団体などがボランティアで運営。食事の提供のほか、学習支援や農業体験活動などに取り組む団体もあるという。 一般質問では、無所属の住永栄一郎氏(上益城郡区)が「学校にいけない子どもでも、子ども食堂になら行くという事例もある。運営に対する行政のさらなる支援が必要だ」と指摘した。 県子ども家庭福祉課は「子ども食堂の認知度が高まり、全国的に増加傾向にある。SDGs(持続可能な開発目標)やフードロスの考え方が広まったことで、食材提供の申し出も増えている」と説明した。
県は熊本市を除く市町村と共同で、子ども食堂1カ所に対し年15万円を上限に助成。子ども食堂の立ち上げ、運営を助言するコーディネーターも設けている。熊本市は新設・運営に最大20万円を助成する制度を設けている。(嶋田昇平)