ダルvsマー君の名勝負を全米メディアは「日本人2人が剣の戦い」と報道
ヤンキースの田中将大(28)とレンジャーズのダルビッシュ有(30)が23日(現地時間)ヤンキースタジアムでメジャー初対決。雨の影響で試合開始が1時間以上も遅れたが、田中は8回、ダルビッシュは7回を無失点に抑える0-0の素晴らしい投手戦を演じた。ダルビッシュは、上腕三頭筋に張りを訴えて88球で降板したが、2安打10奪三振、一方の田中は3安打9奪三振を奪い、試合は延長戦の末、ヤンキースがトレイエスのサヨナラヒットで2-1で勝利したが、米国のメディアは日本人メジャーリーガー2人の“名勝負”をクローズアップして報じた。 メジャーリーグ公式ホームページは、「ユウとタナカの投げ合いのあと、トレイエスがヤンキースに勝利をもたらした」というタイトルで報じた。 同記事では、「この試合は日本では全国放送されていた。第一球を投げるころはちょうど視聴者の朝食の時間帯。ダルビッシュと田中は相手打線を押さえ込み、この期待に応えた」と、2人のピッチングを称賛。 「田中は0勝6敗、防御率8.91のあとで、今季ベストの投球のひとつだった。田中は三回以降、16打者を連続してアウトに。ダルビッシュも同じように好投し、88球のなかで13打者連続してアウトをとった」と伝えた。 ニューヨークタイムズ紙は、「ヤンキースの田中将大は日本色豊かな投げ合いで優位であった」というタイトルで報じた。 同紙によると、ヤンキースのジラルディ監督は、「今年で一番いいパフォーマンスだった。今夜の彼は全てを持っていた。田中が、相手打線をゼロに抑えてくれたのだから、我々は勝たなければいけなかった」と高評価。ジラルディ監督は、ダルビッシュとのライバル関係についても、「(ダルビッシュと)投げ合うことは、彼にとっては大きな意味があったと確信している」と話したという。 同紙のバークマン記者は、「日本でダルビッシュと田中が投げ合った時のような太鼓の応援はなかったが、ホームの観客は田中を大声で応援してサポートした。八回が終わってダグアウトに入るときにはスタンディングオベーションがあった」と、この試合における地元ニューヨークのファンの様子を描いた。 ニューヨークデイリーニュースはやや辛口だった。 「田中はダルビッシュとの対決でようやくエースのピッチングをしたが、ヤンキースは彼の安定感を必要としている」というタイトルをつけた。 それでも「田中はバラバラになっているシーズンのなかで、同じ日本のダルビッシュとの対決に今季最も良いピッチングのひとつを残しておいた。2人は最後に対戦した2011年から、ケガを乗り越えてメジャーリーグでの成功を楽しんできた」と伝えた。