全方位対処、防衛費確保を 伊藤弘太郎・法政大特任准教授【24衆院選】
伊藤弘太郎・法政大特任准教授(政治学)の話 中国軍やロシア軍が日本を周回するようになり、日本は全方位を事実上囲まれている。 同盟国・同志国と連携を深め、抑止力を上げる基本的な流れは変わらない。 防衛力の南西シフトは進んだが、逆に北日本側は手薄にならないか。力の空白があればチャレンジしてくる。 高価な装備品を買って「これで大丈夫」という時代は終わった。迅速な整備を進めるべきだ。ウクライナ戦争でも最新兵器がどんどん投入されている。ドローン、人工知能(AI)、ビッグデータを活用した開発が必要だ。 防衛費は、今後下げるという話にならない。しっかりと財源を確保するすべを見つけるしかない。たとえば韓国は「(軍用・民生を両立させる)デュアルユース」をアピールしている。防衛力整備を社会全体の利益にどう還元していくか、政治が見せる必要がある。また、不正防止の仕組みをつくらないと国民からの支持は得られない。