危なげなくゲームを進めた成立学園、明大明治に3-0で勝利
10月12日、第103回全国高校サッカー選手権東京予選の2次予選が開幕。Bブロックでは成立学園と明大明治が対戦し、成立学園が3-0で明大明治に完封勝利を収め、ベスト16に進んだ。 【フォトギャラリー】成立学園 vs 明大明治 ゲームが動いたのは0-0で迎えた後半6分。PA内でファールを受けた成立学園がPKのチャンスを得た。キッカーはFW11門間幹太(2年)。放ったシュートは明大明治GK1岩見真大(3年)が阻止。しかし、これがやり直しとなった。気を取り直したFW11門間がきっちり決めて先制した。その後も攻勢を強める成立学園は後半30分、ゴール前の連係から最後はMF7佐々木淳希(3年)が決め、追加点。さらにアディショナルタイムには、途中起用のFW20川﨑颯(1年)が決め、試合終了。危なげなくゲームを進めた成立学園が3-0で勝利した。 序盤から主導権を握った成立学園だが、ゴール前に人数をかけた明大明治の守備をなかなか崩せずにいた。だが、この展開は想定内。「(明大明治は)組織的に守ってくるチーム。そのため選手たちには点を取るのはなかなか難しいと伝えました。焦れずに、ボールを動かして、得点に結びつけようとしました」と成立学園・山本健二監督。 その結果、生まれたのが1点目のPK。「(1回目は)読まれてしまいました」と振り返った2年生のFW11門間。再び、ペナルティスポットに向かう際、3年生からの声が後押しとなった。これまでなかなか得点が決められなかったというFW11 門間。めぐってきた大事な局面に「(PKは) 自分のためではなく、みんなのために決めたい」。そう心に誓い、蹴り込んだ。思いがこもった一発は流れを決めるゴールとなった。 また2点目は連係面が活きた。ペナルティエリア内で4人、5人と細かくボールをつなぎながら、生まれた。山本監督は「PA内に入ってから、どのような動きができるからメインだと伝えました。その結果、うまく点に絡めてよかったです」と要求通りのプレーができた。そして3点目はドリブルで抜け出した鮮やかなゴール。決めたのは1年生FW20川﨑。山本監督は「点を取れる力をもっている選手なので起用しています。これからが楽しみな選手」と期待を寄せるとともに、選手層の厚さが感じられた。 覚悟を抱いた1点目。見事な連係からの2点目。そして鮮やかな3点目。 それでも山本監督は「もっともっとボールを動かしていくこと。これは今後のテーマです」と現状に甘んじず、さらなる高みを目指す。 (文・写真=佐藤亮太)