「ウェブで読まれる文章はタイトルしか見られません」ライター・patoが明かす“タイトル決め”の秘訣とは?
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。5月30日(木)の放送は、ライターのpato(パト)さんをゲストに迎えお送りしました。
◆人気ライターが力説“タイトル”の重要性
patoさんは、2000年代初頭から自身のテキストサイト「numeri(ぬめり)」で文章を発表し続け、PV(ページビュー)数の累計は5,000万以上。そして、今年3月には新刊「文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。 読みたくなる文章の書き方29の掟」(アスコム)を発売しました。 そんなpatoさんの代名詞的作品といえば、「‘89牧瀬里穂のJR東海クリスマスエクスプレスのCMが 良すぎて書き殴ってしまった」「タコの刺身が好きすぎるので最高に合うしょうゆを100本の中から探してみた」などがありますが、どれもタイトルが特徴的です。 そこで、タイトルを考えるときの秘訣を聞いてみると「基本的にウェブで読まれる文章はタイトルしか見られません。X(旧Twitter)でも、タイトルだけがひとり歩きしていくじゃないですか。なので、読み手にタイトルだけで内容がわかるようにすること。あとは、コストを強いないタイトルにしないといけない」と話すpatoさんに、れなちも共感します。 また、文章を書くうえでは「“感情”が伝わってくることがすごく大事。とはいえ、ただ感情だけ書いてもなかなか伝わらなくて、感情の裏にある行動が透けて見えると、人は初めて感動します」と解説します。
◆ラジオでメッセージが読まれるようにする秘策
そんなpatoさんは、実はラジオが大好き! ということで、リスナーから「どうしたら、ラジオで読まれるようなメッセージが書けますか?」との質問が届きます。 これにpatoさんは「メッセージを選ぶ人の気持ちになるといいと思います。ダレハナであれば(メッセージを選ぶのは)作家さん。彼は多分、山崎さんの話が広がり、番組が盛り上がることを期待していると思うんです。ということは、そこで作家さんが選ぶのは、山崎さんがしゃべりたいことやトークがしやすいもの」と推察します。 さらには、「番組の公式Xを見ると午前10時ぐらいによく動いているので、仕事は10時くらいから始まっているのがわかる。だから、その前後に送ると目に留まりやすいかも」との考察に「なるほど~!」と感動しきりのれなち。 ここで、ネット界隈の文章の傾向を聞いてみると、「ひと昔前は“ただ面白いもの”が多かったんですけど、最近では“いい話”“感動する話”“ほっこりする話”が流行っている感じがしますし、そういうものが拡散されやすくなっていますね」と分析。 そして最後に、「今、文章は(ネット上に)ものすごく溢れています。そのなかで目立ち、人の心に残る文章を書くためには“やらないことをやらないといけない”ということが一番大事だと思います」とアドバイスを送っていました。 (TOKYO FM「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」2024年5月月30日(木)放送より)