スイカのバトンで停戦を 抵抗の象徴、SNSで発信
イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が激化する中、フェアトレードブランドを手がける兵庫県川西市の女性らが、SNSで「＃停戦を求めるすいかバトン」を広げる運動を始めた。パレスチナの「抵抗」の象徴であるスイカのイラストや写真をハッシュタグとともに投稿、それを見た人が次に投稿し、市民の声をつなぐ試みだ。 パレスチナ産のオリーブの木の箸を販売する「架け箸」代表の高橋智恵さん（26）が呼びかけた。大学在学中に現地での滞在を重ね、箸を平和の架け橋にしたいと活動してきた。事態の深刻化に「商品販売だけでは命を救えない。今何かしなければ」と葛藤し、多くの人が参加でき、描きやすいスイカを使った運動を友人らと考えた。 パレスチナにとってスイカが持つ意味は重い。中東政治に詳しい今野泰三・中京大教授によると、1967年の第3次中東戦争の後、イスラエル政府がパレスチナの旗の掲揚を禁止したため、代わりに旗と同じ配色のスイカが抗議デモなどで掲げられてきた。「弾圧されていることを世界に示す象徴だ」という。
