スポーツに親しみ、スポーツの力で元気に! 兵庫県とINAC神戸が包括連携協定締結
兵庫県民がスポーツに親しむ機会をつくり、スポーツの力で元気になってもらおうと、兵庫県と、女子サッカー・WEリーグのINAC神戸レオネッサが、5日、包括連携協定を結びました。サッカー教室や女性スポーツの普及、食育セミナーの他、震災の経験や教訓をスポーツを通じて発信し、被災地の支援活動などを行います。 【写真】兵庫県のマスコット・はばタンとともにハイ・チーズ! 「なでしこサッカー能登半島エールプロジェクト」で写真におさまる選手たち 県庁で行われた協定締結式で、斎藤元彦知事は、「オリンピックやパラリンピックでスポーツが地域や社会に勇気や感動を与えてくれることを再認識した。いろいろな分野で取り組みを進めることで兵庫県が元気になり、チームの後押しにもなる」とあいさつ。INAC神戸を運営するアイナックフットボールクラブ株式会社の安本卓史・代表取締役社長は、「私たちは震災を忘れない。発信していくことで防災や減災に取り組みたい」と応じました。 締結式に同席したINAC神戸のDF井手ひなた選手は「サッカー教室などを通じて一緒にサッカーを楽しみたい。スポーツを通じて兵庫を盛り上げることができるのをうれしく思う」と話しました。またFW高瀬愛実選手(※「高」=はしごだか)は、今後の目標について、「目指すは3冠。個人的には自分の役割も変わっていくと思うが、その時与えられた役割・仕事をしっかり果たしてチームの勝利に貢献してきたい」と意気込みを語りました。 連携協定の第1弾として「なでしこサッカー能登半島エールプロジェクト」を立ち上げ、阪神・淡路大震災を経験した兵庫・神戸だからこそできる、スポーツの力で被災地支援を行います。この日から3日間の日程で石川県立七尾高校女子サッカー部の生徒11人を、兵庫県に招待しました。 歓迎式で、3日間、行動を共にする県立北須磨高校女子サッカー部の鈴木菜衣キャプテンは「兵庫県は阪神・淡路大震災の被害に遭いました。私たちは生まれていないのでその被害を直接経験したわけではありませんが、当時の大変さは30年経っても語り継がれています。他の都道府県の皆さんに助けていただきました。今回、その恩返しにはなりませんが、七尾高校の皆さんに少しでもつらいことを忘れていただき、大好きなサッカーで交流できればうれしいです」と歓迎の言葉を述べました。 七尾高校の橋本和花キャプテンは、「いろんなことを学びたいと思って兵庫に来ました。交流を通じて復興への思いを共有して互いが今後も歩み続けるための力となるような経験にしたい」と話しました。また「プロのチームのプレーからたくさんのことを学び、技術の向上に努めたい」と意気込みを語りました。 またINAC神戸の高瀬選手は、「私自身、学生時代の交流や経験は今も大きな原動力になっています。皆さんにとってこの3日間がそのような時間となり、いい夏の思い出にしてもらえたらと思います。楽しみましょう」と激励しました。 生徒たちはINAC神戸のトップ選手によるサッカー教室や、試合を通して交流を深めたほか、神戸市中央区の東遊園地にある「1.17希望の灯り」なども訪れました。
ラジオ関西