ビル・グロース氏、バリュー株保有を助言-テクノロジー株は回避を
(ブルームバーグ): 米債券大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の共同創業者、ビル・グロース氏は25日、失望すべき内容の米国内総生産(GDP)統計を嫌気して米国債相場と株価が下落したのを受け、「当面はバリュー株を保持し続けテクノロジー株は避ける」よう投資家にアドバイスした。
グロース氏はX(旧ツイッター)への投稿で、テクノロジー銘柄を取り扱う必要がある場合、マイクロソフトを買うべきだとコメントした。1-3月(第1四半期)の米実質GDP速報値は予想を下回る増加となり、基調的インフレ指標は伸びが加速した。
米S&P500種株価指数のうち、テクノロジー株は今月に入り6.5%余り下落して指数全体を押し下げ、月間ベースで昨年9月以来最悪のペースにある。
一方、バークシャー・ハサウェイやゼネラル・モーターズ(GM)などを含むバンガード・バリューETF(上場投資信託)の下げは3.5%となっている。
グロース氏は投稿の冒頭、1971年のヒットソング「アメリカン・パイ」の歌詞「The day the music died(音楽が死んだ日)」を引用した上で、米10年債利回りが25日に付けた今年最高水準の約4.74%からあまり離れていない「4.75%に向かっている」と指摘した。
米財務省短期証券(TB)利回りが5.25%に達している点に言及し、「なぜボンドを保有するというのか」と問いかけた。
グロース氏はまた、パイプライン運営などエネルギー事業を主な収益源とする共同投資事業形態「マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)」には勢いがあるとしつつも、「過度にオーバーウエート」とすべきでないと投資家に呼びかけた。
具体的にはウエスタン・ミッドストリーム・パートナーズやMPLXを保有していることを明らかにし、高配当を指摘した。
原題:Bill Gross Says Stick to Value Over Tech as US Yields Soar(抜粋)
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Bailey Lipschultz