水野美紀、『パーセント』出演で感じたリアル「誰かの思いと信念がはっきり見えるドラマは初めて」
障害のある俳優と共演、撮影現場の様子は?
──撮影現場の雰囲気や共演者と印象に残っていることはありますか? 未来ちゃん役の伊藤さんは、感情がぶわーっと表にあふれ出してくるようなお芝居をする人で、繊細に感情表現する女優さんだし、本当にすてきだなぁと思いました。 障害のある俳優の方とご一緒しましたが、撮影現場は普段と変わらないですね。私は、撮影の中で、ハルちゃん(和合由依)と接する機会が少なかったので、「こういうときはどうするんだろう?」とか、わからないことだらけでした。移動の際のバスとか、ロケ先のお手洗いとか。私には、ハルちゃんにどんな不自由があるのかが全然わからないです。 でも、移動のバスで、スタッフの方が車いすをたたんで、(お母さんが)ハルちゃんを抱っこして一緒にシートまで乗っていたり、段差のあるセットに車椅子ごと乗る時は、段差のある場所にスロープを斜めに渡して、車いすでも通れるようにパパっとセッティングされたりするんですよ。そういうところを一回見てしまえば、「あ、そういうふうに対応すればうまくいくんだ」ということがわかるから、自分もこういう協力の仕方をすればいいんだと発見できたので、これからもっとハルちゃんのような俳優さんと接する機会が増えたらいいなと思います。 機会が増えれば、あっという間に広まっていくだろうし、現場も対応できていくようになると思うので。私ももっと身近に接していきたいなぁと思いました。 ──放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。 『パーセント』は、観る方の価値観を変える力のある作品で、そこがこのドラマの魅力だと思います。ドラマの在り方とか、テレビドラマの中での障害者と呼ばれる人たちの立ち位置とか、そういう価値観を変える力がある作品です。作る側も観る側も、何か新しい時代が始まる、新しい時代のドラマなんだなと感じることができると思います。 お仕事ドラマよりも、一歩も二歩も踏み込んで、きれいごとだけではない現実も描いているし、問いかけられている部分も多く、あまり観たことのないドラマだと思うので、観る側の人たちにも新鮮で面白いと思ってもらえると思います。
ENTAME next編集部