NYで舞踊と落語 孝藤右近さん×桂三輝(さんしゃいん)さん 「日本の芸能で魅了」
●来年4月から公演 金沢市出身の創作日本舞踊孝藤流2代目、孝藤右近さん(46)が来年4月から、米ニューヨークで公演することが決まった。カナダ出身の落語家、桂三輝(さんしゃいん)さんと共に舞台に立ち、踊りと落語を織り交ぜたエンターテインメントを作り上げる。世界各国の文化を取り入れたオリジナル盆踊りの創作をライフワークとする孝藤さんは「日本の芸能で世界を魅了したい」と意気込んだ。 ニューヨーク公演は1年間を予定している。ブロードウェーで人気を博している三輝さんの英語落語の演目に合わせ、孝藤さんが舞踊を繰り広げる。踊りと落語を交互に展開し、古典落語の世界観を視覚的にも味わってもらう。 孝藤さんは、2019年に横浜市で開催されたアフリカ開発会議(TICAD)のイベントで盆踊りの振り付けを担当して以来、世界各国の音楽と盆踊りを掛け合わせて発信している。これまでにドミニカ共和国やニカラグア、アイルランドなどで踊りの輪を広げてきた。 孝藤さんは「輪になって踊ることは言語や国籍の壁をなくし、国同士の架け橋になる」と活動への手応えを語る。こうした取り組みが各国で評価され、ニューヨーク公演につながったという。盆踊りを広める活動で海外を飛び回りながら、ニューヨークでは月1回の公演を予定している。 孝藤さんは北國新聞社を訪れ、「落語と舞踊それぞれの魅力を最大限に引き立て合う舞台にしたい」と語り、創作日本舞踊孝藤流家元のまりこさんも「日本の文化が世界に広まるとうれしい」と期待した。