「このままでは韓国産キムチが消える」…気候変動で白菜が“絶滅の危機”
【09月07日 KOREA WAVE】韓国の食卓でキムチが味わえなくなる日が来るかもしれない。キムチの主要原料である白菜が、気候変動の影響で「絶滅の危機」に直面していると海外メディアによって報じられている。 白菜は冷涼な気候を好み、通常は夏の気温が摂氏25度以上にならない山岳地帯で栽培される。韓国では、主に江原道(カンウォンド)の高冷地で夏の白菜が栽培されてきた。 しかし、気候変動の影響で、今年の夏には江原道までもが猛暑に見舞われ、白菜の栽培が難しくなるとの研究結果が出た。白菜は冷涼な気候を好み、最適な栽培温度が摂氏18~21度のため、猛暑の影響が深刻だ。 農林畜産食品省が選定した「キムチ職人」のイ・ハヨン氏は、高温になると白菜の内側が腐り、根が弱くなると説明している。「このままだと夏には白菜キムチをあきらめなければならないかもしれない」。イ・ハヨン氏は危機感を示している。 実際、政府統計によると、昨年の高冷地でのキャベツ栽培面積は3995ヘクタールで、20年前の8796ヘクタールの半分以下に急減した。農村開発庁の気候変動シナリオによると、今後25年間で栽培面積が44ヘクタールまで急減し、2090年には高冷地での白菜栽培が不可能になるという予測も出ている。 これに加え、ロイター通信は、韓国のキムチ産業が、中国からの安価な輸入品に挑戦されていると報じた。関税庁のデータによると、今年1~7月のキムチ輸入量は前年同期比6.9%増加し、9850万ドルに達し、過去最高を記録した。その大部分が中国産だ。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
KOREA WAVE