【山口県】[㈱トクヤマ]半導体関連が堅調 中間期決算・減収増益、業績予想維持
㈱トクヤマは10月29日、2025年3月期第2四半期(中間期)決算を発表した。 ㈱エクセルシャノンの連結除外の影響などで売上高は連結で1655億3,800万円(対前年中間期0.3%減)だったが、半導体関連製品の販売が堅調で、営業利益は139億5,800万円(62.8%増)と、減収増益となった。 計画通りの業績推移であることから通期で売上高3,520億円、営業利益330億円の業績予想は据え置いた。 30日には周南市の徳山製造所で奥野康常務執行役員徳山製造所長と経営企画本部経営管理グループの谷川聡リーダーが出席して報道陣向けの説明会を開いた。 営業利益の増加は半導体関連製品の販売が堅調だったことに加えて、石炭価格の下落による製造コスト減少が寄与。経常利益は136億600万円(51.8%増)▽親会社株主に帰属する中間純利益は116億4,100万円(86.9%増)だった。 奥野製造所長は今後について「研究開発費は先行投資としてしっかりやっていきたい」と述べ、人手不足対策ではDX導入、自動化などに全社的に取り組みながら、新卒で確保できない部分についてはキャリア採用を続ける考えを示した。 各部門の主な業績は次の通り。 [化成品] カ性ソーダは輸出数量が増加して増益▽塩化ビニルモノマーと塩化ビニル樹脂は減益。売上高は572億9,900万円(2.7%増)、営業利益は52億6,500万円(0.2%増)で、増収増益。 [セメント] 国内出荷は微減だったが販売価格の維持や製造コストの改善で増益。売上高322億7400万円(0.9%減)▽営業利益は36億8500万円(62.9%増)で、減収増益。 [電子先端材料] 半導体向け多結晶シリコンは販売数量増加で増益▽ICケミカルは収益が改善▽乾式シリカは円安の影響や製造コスト削減で増益▽放熱材は前年同期並み。売上高397億6,500万円(10.7%増)▽営業利益は28億9,900万円(368.8%増)で、増収増益。 [ライフサイエンス] 歯科器材は海外向けが増加、円安の影響もあって増益▽医療診断システムは販売減少で減益▽医薬品・中間体は減益。売上高200億500万円(1.6%減)▽営業利益は38億7,300万円(6.3%減)で、減収減益。 [環境事業] イオン交換膜は出荷の減少で減益▽廃石膏ボードリサイクルは前年同期並み▽樹脂サッシの㈱エクセルシャノンは連結の範囲から除外。売上高は19億4,500万円(55.2%減)▽営業損失は2億2,000万円(前年同期は損失3億700万円)で、損失額は縮小した。