会員、団体にも枠拡大 三重・松阪市手をつなぐ親の会が総会 会員数減少、早ければ来年度から
三重県松阪市手をつなぐ親の会の2024(令和6)年度定期総会(瀬田正子会長、正・賛助会員約50人)が21日午前10時から、同市殿町の市障害者福祉センターであり、新年度事業計画案など3議案を承認した。同会は近年、会員数の減少に直面しており、現行の「個人のみ」を対象にした会員から福祉事業所などの「団体」にも枠を広げる提案があった。早ければ来年度にも会則を見直す可能性がある。 総会には議決権を持つ13人が出席し、14人が委任状を提出。23(同5)年度行事報告や24年度計画案などを原案通り、可決した。 総会では「手をつなぐ育成会の活性化」についても協議。瀬田会長(80)は「全国的に親の会の活動が衰退をしており何とかしたい。障害者サービス事業所がたくさんできており、そこに団体会員になってもらえたら。会費も頂きながら会の活動を理解していってもらいたい」と思いを述べた。 同会は知的障害のある子供や成人の親らが集まり、昭和30年代に発足。「障害児(者)の福祉の増進」を目的に掲げ、スポーツ、文化行事や親子の交流イベントなどを実施してきた。一時は約130人の会員を集めたが、会員自体の高齢化や、社会における福祉サービスの充実により会員数は減少し続けている。 会長案では、「知的障害児(者)の保護者」とする現行の会員規定を団体にも拡大。地域に増える福祉関連の事業所を「団体会員」として招き会の活動に参画してもらう。本年度は、同じく県知的障害者育成会(津市)に所属する県内支部の動向なども調査。会則の一部改正案の議決を経て、早ければ来年度にも切り替えることを検討する。