山幸彦と豊玉姫が出会った「玉の井」はここ…もっと観光客に知ってほしいから「立て札」刷新へ 地元NPOが寄付募る
神話の観光活用などを目指すNPO法人・神代の守り人が、竜宮伝説で知られる鹿児島県指宿市開聞の「玉の井」の立て札(駒札)を刷新しようと、寄付を募っている。新たな駒札には神話ゆかりの地名などを記載する計画で、「より地域色を強め、伝説の一丁目一番地をPRしたい」としている。 【写真】紙芝居を通し、地元住民に立て札刷新の趣旨を説明する石堂秀一さん=指宿市開聞
「玉の井」は竜宮伝説で山幸彦と豊玉姫が出会った場所とされる。現地には県外の民間団体が数十年前に立てた駒札があるが、古事記や日本書紀にまつわる内容が中心で、地域との関わりについてはほとんど触れていなかった。 そこで、同NPO理事で神話プロデューサーの石堂修一さん(63)=南さつま市=が「地名などを入れた方が観光客もイメージしやすいだろう」と提案。新たな説明文は、神話と歌の融合に取り組む歌手YULYさんが手がけ、御返事河や饗殿(京田)などの名前を盛り込む予定だ。 「玉の井」は6年前から、地元のボランティア団体「玉の井にこにこふれあいクラブ」が定期的に清掃を続けており、8日は石堂さんがメンバーらに立て替えの趣旨を説明した。同クラブの西牟田多美子会長は「地域に伝説ゆかりの地があるのは誇り。これを機に、地元のことを広く知ってほしい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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