住民ら「全容明らかに」期待…兵庫県たつの市小4殺人未遂事件
兵庫県たつの市で小学4年の女児が刃物で襲われた事件から18年。別の女児殺害事件で服役中の男が関与した疑いが浮上し、地域住民らから真相解明を期待する声が出た。 事件では、2006年9月、9歳だった小学4年の女児が学習塾を出て自転車で帰宅しようとしたところ、近づいてきた男に刃物で胸などを刺され、重傷を負った。女児はその後、「男に刺された」と塾に駆け込んだという。
現場付近の防犯カメラには事件の約1分後、黒いリュックサックを背負って走り去る男の後ろ姿が記録されていた。20~40歳とみられ、身長は1メートル65~1メートル75。中肉で白っぽい半袖シャツ姿だったという。県警は殺人未遂事件として男の映像を公開。事件の発生日に合わせ、現場近くのスーパー前などでチラシを配って情報提供を呼びかけてきた。 事件当時、市教育長として児童や生徒の安全対策に取り組んだ男性(80)は服役中の男が関与を認めたとの報道を受け、女児の家族に電話で連絡を取ったという。「長い間、心を痛めていた。地域の子どもを守るためにも、事件の全容が明らかになってほしい」と話した。
たつの市の事件で捜査を指揮した元県警幹部は「情報が乏しく、長年の懸案だった。捜査の進展を期待する」と語った。