【ジャパンC】初海外でひと回り成長!ドゥレッツァが過去最速で〝やる気モード〟に突入/新人記者のトレセン日記
[GⅠジャパンカップ=2024年11月24日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2400メートル] 【新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記】 8月に英国で行われたインターナショナルSに挑んだドゥレッツァ(牡4・尾関)。5着という結果に終わりましたが、充実した海外遠征だったようで「精神的にひと回り大きくなったと思います」と尾関調教師は話します。帰国初戦はジャパンC(東京芝2400メートル)に出走しますが、どんな変化があったのでしょうか。管理する尾関師に取材してきました。 普段のドゥレッツァは「静かにたたずんでいます。比較的“走る馬”はそういうところは多いですが、昼間に馬房をのぞいてもぼーっとしています。オンとオフをしっかりつけられる部分を持っていますね」と強い馬ならではのしっかりしたメンタルの持ち主だそう。ではどこでスイッチを入れているのでしょうか。 尾関師は「スイッチが入るのは速い時。追い切りと競馬のときですね」。ただ今回はいつもと違うところがあるそうで「どういう部分か分からないけどスイッチの入り方が速くなっています」と“やる気モード”になるときの反応速度が増しているそうです。 実際に1週前の追い切り後のコメントにも「気が入りすぎているので」とあったように「いままでにない速さ」でスイッチが入ったんだとか。それについても尾関師は「天皇賞(春)で力んだところを見せたように、競馬を覚えてきて馬の持っている(本来の)距離適性に収束していくところがあるのかもしれません」と、自身の見解を教えてくれました。 つまりは3000メートルの菊花賞を勝ったものの、決してこの馬にとってはベストな距離ではなかったということ。ベストはやはり中距離寄り…。今回の二四は初めて走る距離ですが、プラスになるのではないでしょうか。 また、ドゥレッツァといえば長く切れる脚が武器という印象があります。それは尾関師も評価しており「もともと2勝クラス、3勝クラスを勝った時はすごい切れ脚を持っているという感じでしたが、菊花賞ではああいった競馬ができて、前に行っても最速の上がりでした。末の切れる脚を持っているところがセールスポイントで、そしてそれをいろんな形で使えるのが強みだと思います」と笑みを浮かべます。 実際に上がり最速は9戦中5戦で記録。大事な仕掛けどころを見逃さず“やる気スイッチ”にも敏感に反応できるようになった今なら…。距離短縮もあわせ、切れる脚はさらに研ぎ澄まされることでしょう。 そして、海外遠征を経てステップアップしたドゥレッツァの鞍上には、新コンビとなる、GⅠを100勝以上しているビュイック騎手を迎えます。いったいどんな走りを見せてくれるのか。楽しみにしたいと思います。
栗栖 歩乃花