トヨタ初の小型大衆車「パブリカ」、政府が提唱した国民車構想に応え39.8万円で登場【今日は何の日?6月30日】
●スターレットとして生まれ変わり、さらにヴィッツ、ヤリスへと進化
パブリカの反省を踏まえて登場したのが、1966年に登場した「カローラ」であり、ユーザーの上級志向に見事応えて大ヒットした。カローラが大ヒットすることで、パブリカの大衆車としての地位は失われ、販売はさらに落ち込むことになった。 その後、パブリカはスポーティなクーペスタイルの「パブリカスターレット」を経て、1978年にパブリカスターレットは「スターレット」という単独ネームになり、ここにスターレットが誕生した。 スターレットは、女性向けのエントリーモデルから“カット飛びスターレット”と呼ばれたスポーティなモデルまで多彩なバリエーションを用意。その後20年以上にわたり、トヨタの看板コンパクトカーとして広い層に支持された。そのスターレットは、1999年に世界のコンパクトカーの歴史を変えたとまで言われた大ヒットモデル「ヴィッツ」に引き継がれ、ヴィッツは2020年に海外名「ヤリス」を名乗るようになり大ヒット。2023年の登録車トップの地位に君臨する高い人気を誇っているのだ。 ・・・・・・・・ 大衆車の先陣を切り登場したパブリカは、大ヒットモデルとはならなかったが、その後大衆車を代表するカローラ誕生の礎となり、また現在の爆発的なヒットを続けているヤリスの始祖という重要な役目を果たしたのだ。 毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
竹村 純