『新空港占拠』カギを握る“山猫”の正体を考察 本庄の二重スパイ説に“謎の男”公安説も
“謎の男”は山猫を追う公安のような存在なのか
一方、武蔵の妻・裕子(比嘉愛未)を拉致した謎の男(ジェシー)を追う謎の警官・綾部朔(吉田健悟)は、川越の指示で動いていて、「女医も娘も始末しろ」とメールも出していた。つまり綾部は獣ではなく、北見などの闇組織側の警察であり、裕子と娘を殺してまでも“謎の男”は知られてはいけない存在ということになる。川越がここまで必死なのは、愛が追っていた5年前の事件に関わる証拠を“謎の男”が持っているからか。 また、悪事が暴かれた川越は水を飲み、「俺たちはみんな山猫の手のひらで踊らされている。北見ですら山猫の操り人形にすぎない。誰も山猫の正体知らない。そいつを突き止めようとしたものは全員……」と言いかけ泡を吹いて死ぬのだが、やはり“謎の男”も山猫の正体を知ったために追われていると考える。大和が匂わせた猫とは山猫のことなのだろうか? また、“謎の男”が綾部から裕子を助けたのを見ると、最初に裕子を拉致したのは護衛するためとも思える。第1話で裕子は知らずに女の子を差し置いて後から運ばれてきた代議士の妻を手術をしたことで、指示した棚倉部長に「オペの順番をかえるなんて、何度同じことを」と抗議していたが、指示した棚倉の罪を暴く為に、証人となる裕子に接触したという線も考えられる。“謎の男”の素性はまだ分からないが、単独行動なので獣ではないが、獣たちと目的は一緒、つまり猫なのだろうか。ただあの拳銃の構えは本職のようにも見え、山猫を追う公安や『VIVANT』(TBS系)のような別班という可能性も。
本庄(瀧内公美)の二重スパイ説
そして、監視カメラに和泉管理官が川越が飲んだペットボトルに毒を入れている姿が映り、「管理官までも裏切り者なのか?」という衝撃的なラストを迎える。第5話の予告動画やあらすじを見る限り、和泉の所持品の中に「犬」の面があったことで獣の1人として疑われる。おそらく、事件の真相に迫ってきたことで和泉を退場させたい、山猫や北見の息がかかった警察上層部に仕組まれたものだろう。 予告を観る限りでは、フェイク動画も犬の面を入れたのも、神奈川県警警備部長である大久保豊輔(生津徹)の指示ではないかと予想できる。和泉が毒を入れた映像の時間に和泉は電話をしていたので、もし短時間でフェイク動画を作れる人物がいるとするならば、情報分析官の岩槻(白石聖)と志摩(ぐんぴぃ)だが、志摩はデータセンターに行ってそれどころではなかったので、岩槻が怪しい。ただ、もし岩槻が獣なら、北見の嘘をもっと知りたいはずなので簡単には死なせないはず。 となると、川越が邪魔になった山猫側の人間だろうか。実行犯は同じ横浜署の本床が怪しいが、これまでの行動を見ていると本庄(瀧内公美)は獣側の可能性が高いので、二重スパイの可能性も。もちろんこれだけ裏切り者が多いのなら、志摩が獣の可能性もあるし、駿河パターンのように、和泉が最後にニヤリと笑うオチがきても不思議ではない。 しかし、北見議員よりも上の権力者である山猫は誰なのか。県警本部長か空港関連の国土交通大臣か、それとも裏の組織の人物か。失踪中の武蔵の兄・健一(本多遼)も山猫に消された可能性があるが、実は山猫自身で、獣はそれを暴こうとしているからこそ、武蔵の姉・二葉(奥貫薫)を呼んだのだろうか。もし健一が山猫だったとしたら、武蔵が愛する妻や娘を殺さないと思うので、その線は限りなく低い。 もはや県警がただの悪の組織と化し、獣が武蔵チームと結託していきそうな勢いだが、正義に頑な武蔵がどう出るのか?
本 手