暴力団排除目指す会社に手投げ弾、元組長に懲役12年…福岡地裁「威嚇してみかじめ料回収しやすくする目的」
暴力団排除に取り組む福岡県久留米市の建設会社に手投げ弾を投げ込んだとして、爆発物取締罰則違反(使用)などに問われた同市の指定暴力団道仁会系元組長(75)の裁判員裁判で、福岡地裁(鈴嶋晋一裁判長)は20日、求刑通り懲役12年の判決を言い渡した。 【写真】福岡地方裁判所
判決によると、元組長は同元組員(46)(爆発物取締罰則違反などで起訴)らと共謀。2012年2月7日未明、元組員が建設会社の窓ガラスを割り、手投げ弾を投げ込んだ。爆発せず、けが人はいなかった。
弁護側は「他の組員の指示で行われた可能性がある」として無罪を主張していたが、判決は元組員らの証言を踏まえ元組長が指示役だったと認定。鈴嶋裁判長は「暴力団排除の旗振り役だった会社などを威嚇してみかじめ料を回収しやすくする目的があった」と述べた。