韓国、今年のGDP予測を下方修正-非常戒厳巡る問題など反映
(ブルームバーグ): 韓国政府は2日、今年の経済成長予測を引き下げた。尹錫悦大統領が一時的に「非常戒厳」を宣布したことを巡る問題やトランプ次期米大統領が掲げる関税計画を反映した。
企画財政省の発表資料によると、2025年の国内総生産(GDP)伸び率は1.8%となる見通し。昨年は2.1%成長だったと推計される。それぞれ2.2%、2.6%を見込んでいた7月時点の予測を下回るもので、個人消費の不振と輸出鈍化で経済が下押し圧力を受けていることが浮き彫りになった。
半導体メモリー需要に調整リスクがあるほか、輸出依存型の国・地域間で競争が激化する中で、世界的な不確実性は韓国が直面する主要リスクの一つだと同省は指摘した。米国への資金流出や国内政治情勢に関する不確実性の高まりも続く可能性が高いとした。
政府の25年見通しは、昨年11月に韓国銀行(中央銀行)が示した予測より0.1ポイント低い。同中銀の李昌鏞総裁は先月、今年2月の会合で25年の成長予測をさらに引き下げる可能性があると記者団に語っている。
原題:South Korea Cuts GDP Forecast After Martial Law Fiasco (Correct)(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Sam Kim