馬券購入が競技に貢献!? 競馬界におけるパラ馬術への取組みとは
日本中に感動を届けた「パリ2024オリンピック(以下パリ五輪)」に続き、日本時間8月29日午前3時からの開会式を皮切りに始まる「パリ2024パラリンピック」。パリ五輪では“初老ジャパン”として話題を呼んだ馬術競技はパラリンピックにもあり、ベルサイユ宮殿にて9月3日から7日までの日程で開催され、日本から稲葉将選手と吉越奏詞選手が東京大会に続き出場する。そんなパラ馬術競技だが、競馬ファンによる馬券購入で生み出された利益の一部がパラ馬術の発展に使われていることを皆さんはご存じだろうか。 【動画】ファンが選ぶ パラ馬術の支援にもつながった24年上半期の“神騎乗” TOP3とは 「一般社団法人 日本障がい者乗馬協会」のwebページによれば、JRAから補助金支給というかたちで、障がい者乗馬の支援を受けている。内訳を見ると、「大会主催支援金」や「優良馬匹支援金」といった大会主催費や選手たちの自家用馬に対する支援。さらに24年のパリパラリンピックと26年の世界馬術選手権などに向けた「海外保有馬匹支援」もある。これは競技力向上を図り、環境がより整備された海外での練習を促進するために、海外で自家用馬を所有する選手を支援するためのもの。様々なかたちで競技をバックアップしているのだ。 金額を見ると、令和4年度の決算報告書によれば、「運営費支援金」、「大会主催支援金」、「優良馬匹支援金」など合計で6000万円以上の支援がされている。少なくない金額がJRAから馬事振興への取組みとして使用されており、そこには馬券購入による利益が含まれている。そう考えるとパラ馬術が身近に感じられるのではないだろうか。 96年のアトランタ大会から毎大会実施されているパラ馬術競技。だが、これまで日本人選手によるメダル獲得はない。パリ五輪の “初老ジャパン”に続き、悲願のメダル獲得となるか。競馬とのつながりを感じながら、世界の檜舞台に挑む人馬たちに声援を送りたい。なお、競技の模様はダイジェストとして来月6日から10日にかけてグリーンチャンネルで無料放送される。 【グリーンチャンネルでの放送予定】 ◇9月6日(金)7時00分~10時30分 馬術個人1日目(グレードI~III)ダイジェスト ◇9月8日(日)23時00分~26時30分 馬術個人2日目(グレードIV・V)ダイジェスト ◇9月9日(月)13時00分~17時0分 馬術団体ダイジェスト ◇9月10日(火)13時00分~17時0分 馬術個人フリースタイル(グレードI~V)ダイジェスト