受診率わずか50%『乳がん』検診 同病で妻亡くしたフリーアナ・清水健「自分ごとのように考えて」
先月10月、今年も各地で「ピンクリボン運動」が展開された。「ピンクリボン」とは、乳がんの知識や早期発見・早期治療の重要性を伝えるシンボルマークのことで、日本では2000年以降、毎年10月に乳がん啓発活動として、さまざまな企業や団体がセミナーやイベントの開催、建造物のライトアップなどあらゆる形で運動を進めている。 【写真】フリーアナ・清水健 妻が29歳で乳がんにより他界 生後3か月の息子を抱いて見送った。講演などを通じ、がん患者やその家族を支援している 乳がんとはどのような病気なのか。妻を乳がんで亡くした経験を持つフリーアナウンサー・清水健が、児科・乳腺科「きむらクリニック」(大阪府吹田市)の木村綾先生に、その発生率や検診受診率なども含めて話を聞いた。 木村先生いわく、2020年のデータによると生涯乳がんが発症する割合は9人に1人だという。その割合は年々増え続けているものの、「現在は初期の段階で治せる病気」だと話す。 具体的には、ステージ1だと90パーセントの確率で完治するといわれており、発見方法はやはり「乳がん検診」が多くを占めている。 日本における乳がん検診の受診率は高くないそうで、現状では50パーセントにも満たないのだという。欧米では70~80パーセントの人が受診しており、アメリカにおいては80パーセント以上の女性が受診しているのだとか。これらは意識の問題はもちろんのこと、保険システムなどの影響もあるという。 2015年に、妻・奈緒さんを乳がんで亡くした清水。当時の主治医を務めたのが、木村先生だ。 清水は、「ピンクリボン月間は、周りに『検診行った?』とひと言声がかけられる月にしていきたい」とコメント。自身の経験から「“大丈夫”を確かめに行くのが乳がん検診」と話し、強く受診をすすめた。 番組では、年齢による乳がんの発生率についても触れられた。39歳以下で乳がんを発症する確率は、5パーセントだという。 木村先生は、「若年層が発症する確率は低いが、しこりなどの自覚症状がある場合や少しでも不安がある場合には、年齢を問わず、ためらわずに受診してほしい」と改めて呼びかけた。 乳がん検診ではおもに、マンモグラフィやエコーが使用されることが多い。清水と同じくパーソナリティーを務める、落語家の桂米舞(かつら・まいまい)は20代半ば。マンモグラフィについては、「痛いイメージがある」と話す。 実際は、40歳以上の女性が受けることが多いマンモグラフィ。木村先生によると、「意外と痛くないという声も多い」のだとか。 続けて、「40歳以上の方は、早期発見するために1~2年に1回は受けてほしい」「検査を受けている期間は不安だと思いますが、早く受けると治るというのが乳がんです」と話した。 清水は最後に、「他人ごとではない。自分の身近な問題として、自分ごととして捉えてほしい」「自分の健康は大切な人を守ることにもつながってくるので、10月だけでなく(受診を)考えてほしい」と切実な胸の内を明かした。 ※ラジオ関西『Clip木曜日』より
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