「俺はもっとやれる」湘南DF畑大雅、“覚悟のプロ5年目”「今の状況でチームを去るのは、自分のプライドが許さなかった」
「出場機会を得られなかったのは自分の問題」
湘南ベルマーレのDF畑大雅にとって、2023年シーズンは無念の1年間だったと言える。 【PHOTO】今シーズンは「一戦必湘」。4年目の山口監督の指揮のもと湘南ベルマーレが始動 昨季は9月2日の鹿島アントラーズ戦まででリーグ戦23試合に出場。前半戦はまずまずの出来を見せ、今年のパリ五輪を目ざすU-23日本代表にも選出されていたが、鹿島戦以降、クラブでは出番が訪れなかった。 「正直、環境を変えようかという想いもありました」 それでも畑は、湘南でプロ5年目のシーズン戦う決断を下した。その背景には、並々ならぬ想いあったはずだ。 「チームメイトやコーチ陣、強化部と話して、湘南で戦う覚悟を決めました。昨季の前半戦は出場機会を与えられながらも、結果を残せなかった。なので、後半に出番を得られなかったのは自分の問題です。 今の状況でチームを去るのは、自分のプライドが許さなかった。俺はもっとやれるぞ、という気持ちが強いので、湘南で挑戦したいんです」 今季は背番号を26から3に変更したのも、覚悟の表われだろう。 「昨季と同じ26番でいこうと思っていましたが、坂本(紘司)さんから『責任感を背負って戦ってほしいから』と3番を託されました。このままではダメだ、何か変化を起こさなければいけないという想いがあり、オフに体脂肪を落として、始動日から取り組んでいます」 両ウイングバックでプレー可能な畑だが、同ポジションには岡本拓也や杉岡大暉ら、実力者がいる。さらに今季は昨季のJ2アシスト王である鈴木雄斗も加入。定位置争いは、一層激化するだろう。 それでも畑からは、経験豊富な先輩たちからもポジションを奪ってやるという気概を感じる。24年シーズン、湘南が上位進出を果たすためにも、パリ世代のスピードスターの覚醒に期待したい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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