【新潟水俣病|第5次訴訟弁論】原告・被告双方が4月の地裁判決を批判【新潟】
7日、新潟地裁で新潟水俣病第5次訴訟の弁論が開かれ、4月に一部の原告に言い渡された判決に対して原告・被告双方が批判を展開しました。 新潟水俣病第5次訴訟では、これまで国の救済などをうけられなかった人たちが、国と有害なメチル水銀を阿賀野川に流した原因企業に対し賠償を求めています。新潟地裁は4月、原告のうち47人に判決を言い渡し、26人を新潟水俣病と認定。一方で国の責任は認めませんでした。 7日の弁論で、原告側は4月の判決の問題点を指摘。「ある地域での発症率を統計的に調べる疫学的な知見を、一部で否定していることは著しく不当な判断だ」と述べました。さらに水俣病の認定にあたって、メチル水銀にさらされてから6~7年を「発症の限度」としたことについても「誤りである」と指摘しました。 一方、被告の国は「判決において7つの誤りがある」と主張。「メチル水銀にさらされてから発症までは、数年におさまることが一般的な知見である」などと述べ、「判決は様々な水俣病に関する先行研究の評価を誤っている」としました。