失業保険の受給者数5.1倍に 勤務先が被災、再開待つ能登の働き手
能登半島地震では、地元住民の働く場所も多く被害を受けた。ハローワーク輪島(HW輪島、輪島公共職業安定所)が管轄する輪島、珠洲、穴水、能登4市町では被災後、失業保険(休職含む)の受給手続きをする人が急増。発災翌月の2月は428人となり、前年同月の10倍以上を記録した。2023年12月時点で161人だった受給者は、24年5月には936人に増え、前年同月と比べると約5.1倍の多さだ。 【写真】ハローワーク輪島では建物の解体作業員や重機オペレーターなどの求人が出ていた=2024年6月3日午前10時44分、石川県輪島市、松田史朗撮影 統計からは、被災で休業を余儀なくされた勤務先の事業再開を待ちつつ、休業手当を受ける人の数が一定数いることがうかがえる。HW輪島の疋島信也所長は「少しずつ企業活動は再開しているが、雇用が元に戻るにはまだ時間を要しそうだ」とみる。
朝日新聞社