「全部決めるのはメッシでも無理」左足への自信貫いた東京V山田楓喜が“半年ぶり3度目”の直接FK弾!
[9.22 J1リーグ第31節 東京V 2-0 鳥栖 味スタ] 前半18分に訪れたゴール正面やや右寄り、ペナルティアーク外での直接FKの絶好機。すでに2本の直接FKを沈めてきた東京ヴェルディFW山田楓喜には否が応でも警戒が集まるシチュエーションだったが、強心臓の23歳は自分の左足を信じて完璧なコースに蹴り込んだ。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 小細工をすることもなく、狙ったのはセオリー通りの“壁上・右隅”コース。「ボールも(味方の壁で)隠してるし、キーパーもあんまり反応できないと思うんで、とりあえず壁越えたら入るなという印象だった。自分の左足を信じて蹴り込むだけ」。そう事もなげに振り返った山田は「あそこでファウルをもらった瞬間入ったなと思った」とも言い切った。 パリ五輪代表の山田は今季、AFC U23アジア杯出場や大会後のコンディション不良、五輪本大会参加による欠場で18試合の出場だが、これで通算5ゴール目。また直接FKだけで3本目のゴールとなった。得点を重ねるたびに警戒が高まるFKにおいて、年内に得点を重ねるのは容易ではないが、山田は「チャンスは多くあったんで、それくらい決めて当然」と強気に語る。 実際に2月25日の開幕節・横浜FM戦(●1-2)で1本目、3月16日の第4節・新潟戦(△2-2)で2本目を決めた後、約半年間にわたって直接FKのゴールからは離れていたが、自信が揺らぐこともなかったという。 「FKのチャンスが多くあっても、そのチャンスを全部決めるのはメッシでも無理やと思う。その自信は外していてもなくなることはない」。この日のゴールでキッカーとしての威厳を保った山田は「今日も自信を持って蹴り込んでゴールという結果がついてきたので、これからも自分が蹴り込んでいきたい」と継続を誓った。 そんな山田のゴールが決勝点となり、チームはJ1リーグ戦で21年ぶりとなる4連勝を達成。16年ぶりの昇格初年度ながら6位をキープし、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権も視野に入る位置にいる。 それでもこの結果に浮かれることはない。山田にとって現在の順位は「驚いてもないし、なんならもっと上に行けるチーム」というもの。「4連勝、5連勝というのは何も意識せず、チームは1試合1試合、目の前の試合に向かっていくだけ。そこがいま勝てている要因だと思う」と冷静に好調を受け止める23歳は「それをこれからもやめず、苦しい時間もあると思うけど自分たちらしくやっていきたい」と地に足をつけて戦っていくつもりだ。