フルートと昭和歌謡の幸福な出会い 鎌田邦裕&ティーナ・カリーナ インタビュー
夏祭りのスタートは“花笠音頭”で
ーー実際、当日はどのような構成になるのでしょうか? 鎌田 まず、私とティーナ・カリーナさんとピアノの小林紗代子さんと3人の演奏で、“花笠音頭”からスタートしようと思っています。 ーーいきなり“花笠音頭”ですか? 鎌田 サブタイトルは“~ティーナ・カマータの夏祭り~”と銘打ってますので、やっぱり山形の夏祭りといえば花笠だなと思って。 ティーナ 私は大阪から来て、今は宮城県に住んでいるんですけど、宮城にいると“七夕おどり”でみなさんの血が騒ぐんです。で、やはり山形の方にとっては“花笠音頭”が小さい頃からDNAに組み込まれている血が騒ぐ曲なんだと思います。あと、鎌田さんが「フルートは横笛でもあるので、お祭りに通じるものがあるんじゃないか」と話されていたので、最初に“花笠音頭”をやろうと決まりました。 ーーいきなりお祭り感があっていいですね。 鎌田 3人で演奏する曲があり、ティーナ・カリーナさんの昭和歌謡があり、私のクラシックがありと、盛り沢山な内容です。また今回はYBC山形放送アナウンサーの佐塚崇恭さんを聞き手にしたトークのコーナーも用意しました。 ティーナ 昭和歌謡からクラシックへの橋渡し的なトークコーナーにしようと思っています。クラシックと昭和歌謡、音楽としてどういうところが共通点なんだろうという話ができたらいいなと思っていますが、私も鎌田さんも佐塚アナもおしゃべりが大好きだと思うので、トークコーナーの時間が伸びそうだなと今から思っています(笑)。 ーーそれぞれのソロコーナーも楽しみです。 鎌田 私はドイツの作曲家カーク=エラートの“シンフォニッシェ・カンツォーネ”と、F・ボルヌ作曲による“カルメン幻想曲”、それから花火の様子から着想を得たと言われている尾高尚忠さん作曲の“フルート協奏曲”より第1楽章を演奏しようと思っています。みなさんが知っている曲ではないかもしれませんが、知らなくても聴きやすい、そしてフルートの魅力が存分に伝わる音楽をお届けしようと思っています。 ティーナ 私は美空ひばりさん、笠置シヅ子さん、テレサ・テンさんの曲を歌おうと思っています。あと今回は私のデビュー曲であり、日本レコード大賞新人賞を頂いた“あんた”を鎌田さんのフルートと小林さんのピアノと一緒に、クラシックバージョンで歌わせて頂くのでそれもすごく楽しみです。 ーー開演時間が14時というのも嬉しいですね。 ティーナ お昼ご飯を食べてから出かけるにはちょうど良い時間ですし、コンサートが終わってカラオケに行くでも良いし、晩ごはんをみなさんで食べるにもちょうど良い時間設定になっています。 ーーでは最後にコンサートに行こうか迷われている方の背中を押す一言をお願いします。 ティーナ 私のことを知らない人でも絶対に楽しめるコンサートです。ぜひ、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、お子さん、親子3代で来ても楽しめます。昭和歌謡もクラシックも一緒に聴ける機会はなかなかないので是非、家族揃って来てほしいなと思います。 鎌田 ティーナ・カリーナさんの昭和歌謡ではみなさんが知っている歌を聴けると思います。そして私のフルートは器楽なので、言葉がないからこそ自由に想像し、感じることができるのが面白いところだと思います。明るい、楽しい、悲しい、昔を思い出す、それらを一度に体験できて心揺さぶられる時間になると思います。 ーー赤川花火大会の翌日は「フルートと昭和歌謡の響宴~ティーナ・カマータの夏祭り~」へですね。 鎌田 はい。花火大会を見て、そのまま遠方の方は鶴岡、庄内町あたりに泊まって頂いて、翌日のお昼にこの「フルートと昭和歌謡の響宴~ティーナ・カマータの夏祭り~」に来て頂けたらなと思います。夏の思い出作りに、ぜひご来場下さい。 取材・文=高畠正人 <公演情報> フルートと昭和歌謡の響宴 ~ティーナ・カマータの夏祭り~ 8月18日(日) 山形・庄内町文化創造館 響ホール