片山萌美、ふつうにいい人役はほぼ初めて 「目標は女優の太地喜和子さん」
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女優・片山萌美が、人情に厚い居酒屋の女店主役に挑む。4月14日から始まる『居酒屋ぼったくり』(BS12 トゥエルビ)は、東京・下町の小さな商店街にある姉妹が営む居酒屋に、おいしいお酒と料理を求めてやってくる常連客とのあいだで繰り広げられる心温まる物語だ。 片山が演じる美音(みね)は、穏やかで包み込むような優しげな印象でありながら、両親亡きあと妹と一緒に店を守ってきた気丈さもあわせ持つ女性だ。 身長170センチで完璧なプロポーションを持つ片山は、写真集など出版物での人気も高い一方、デビュー当初から舞台をはじめドラマや映画などで女優としてのキャリアを着実に重ねてきた。これまで癖のある役柄を演じることが多かった片山だが、毎日会いに行きたくなる人情味あふれる女店主・美音をどう見せてくれるのか?
ほぼゼロからプロのレベルまで 1カ月間、居酒屋料理の特訓、その成果は?
これまで片山は家で簡単な料理はするものの、誰かに食べてもらうためのおもてなし料理は作った経験はなかったという。『居酒屋ぼったくり』のオーディション合格後に監督から、「料理を勉強してほしい」と告げられた。美音を演じる前に、まずプロとしての料理の技術をマスターしなければならなかった。 「1カ月間、実際に営業している居酒屋で勉強させてもらって、プロの方の調理の手つきや盛り付けなど、料理を出すまでの一連の流れを学ばせていただきました。『美音が本当に料理を作って、お客さんが“おいしい”と言っているところを見せたい』と言う監督の撮影方針だったので、一品を何度も何度も練習しました。食べておいしい料理を作らなければならなかったんです」
プロが伝授する料理の特訓では、居酒屋での調理を一通り学んだ。調理設備の整っている居酒屋では、難しいと思っていた揚げ物は作りやすいなど、意外な発見もあった。撮影に使う料理の手順はもちろん、撮影には使わない“アジの三枚おろし”も練習したという。また、このドラマの撮影のために、美音専用の名前入りの包丁が用意されていたとも。 「魚をまるごと触るという経験もなかったし、切れ味のいい包丁の扱いにも慣れていなくて。どこに骨があって、どこに包丁を入れたらいいのか悩みましたが、『包丁を信じてあげればいいよ』って言われて、包丁の切れ味に任せていけばいいんだとわかりました」 練習の成果は撮影の初日に確認された。予定では撮影しないはずだった、“アジの三枚おろし”を急きょ、やることになった。 「撮影の一番初めに、『魚をさばきます』ということになって、すごく緊張して手が震えました。結果、ずっと教えてくれていた料理の先生が見て、『いままでで一番、上手にさばけていた』と言ってもらえたので安心しました」 “美音包丁”はいま自宅にある。この包丁を使って、プライベートでもほぼ毎日料理をしているという。 また、毎回、ドラマの最後には、その日美音が作った料理の作り方のワンポイントアドバイスがある。 「あれは本当にがんばった撮影なので、最後まで見てほしいです。料理が苦手な人でも、手順を見れば意外と簡単で『これならできる』って思いますよ」