クリスマスケーキは…今年の冬はイチゴ争奪戦に? 残暑の影響で
日テレNEWS NNN
間もなく12月です。12月のイベントといえばクリスマス、クリスマスといえばクリスマスケーキ、クリスマスケーキといえばイチゴですが、そのイチゴがこの冬、争奪戦になるかもしれません。 ◇ クリスマスまでちょうど1か月。街のケーキ店で嘆いていたのは、クリスマスに欠かせないケーキの原材料の値上がりです。
お菓子のアトリエ リリス 櫻井浩司店主 「全体的に(仕入れ値が)上がってしまっているので、もうこれは(メニュー価格の)値上げ、お客様に許していただくしかないのかな」 店によると、生クリームは、25%。クッキーに使われているチョコは15%、バターは9%、グラニュー糖は7%値上がりし、メニュー価格を去年より200円~400円ほど値上げしたというのです。 値上げ幅を最小限にするため、クリスマス用の箱やプラスチックの資材を安いものに変えるなど努力をしてきましたが、今年は“あの果物”の仕入れ値も上昇。 お菓子のアトリエ リリス 櫻井浩司店主 「国産イチゴが出回り始めた時期に高かったですね」 国産のイチゴが、1パックあたり100円ほど値上がり。仕入れられる時期も、例年より2週間ほど遅かったといいます。卸売価格は、3年前と比べて約4割高値になったということです。 さらに、お店が頭を抱えていたのは、今後、予約が本格化するクリスマスシーズンの仕入れ状況です。 お菓子のアトリエ リリス 櫻井浩司店主 「(クリスマスシーズンに)イチゴの供給量が減ったら困るという漠然とした不安は、今も持っています。“ケーキ屋さんといったらイチゴ”っていうイメージなので」 クリスマスに向けて、再びイチゴの仕入れが遅れるなど、十分な量の仕入れができなくなることへ不安を抱いていました。 ◇ 農家では何が起きているのでしょうか。
イチゴ農家 井上洋平さん 「本来だったら次の花が出ていないといけない。出ていないです。クリスマスには間に合うかなという状態です」 残暑の影響でイチゴの生育が遅れ、クリスマスケーキ用の収穫量は例年の3分の1まで減る見込みだというのです。品薄で各地のケーキ店から問い合わせも増加。今年のクリスマスは、“イチゴの争奪戦”になっているといいます。 明治創業の老舗洋菓子店でもイチゴの確保が困難になっているといいます。そのため、店頭に異変が起きていました。