「毒舌で怖い?もともとは控えめな性格なんですが…」奈美悦子 バラエティ番組の出演でいろいろ勘違いされて
■コメンテーターは難しい「明日はわが身の思いも」 ── ワイドショーではコメンテーターとしても活躍されていました。バラエティとはまた違った発言が求められるのでは?
奈美さん:最初は「やりたくない」と伝えていたんです。だって、タレントの悪口を言わなければならないじゃないですか。たとえば、タレントの子どもが不祥事を起こしたりすると、きついことを言わなければならなかったりもする。でも、タレント同士、明日はわが身で、次は自分に回ってくるかもというものがある。なので、そこは番組にも配慮してもらって、「将来があるのにもったいないですよね」と軽く流して済ませたこともありました。そういう意味ではおもしろくなかったと思うけど。それでもやっぱり「はっきりものを言う」とは、言われていましたね。
── コメンテーターを務めるうえで、参考にした人、勉強したことはありますか? 奈美さん:そういうことはなかったですね。誰か他人を参考にしてもマネになるだけだから、意識して見るようなことはなかったと思います。ただ、放送禁止用語だとかタブーとされることは昔もいろいろあって、それは必死に覚えました。最初に放送禁止用語がファックスで送られてきて、「どれだけ話せないんだろう」と驚いたくらい。 初めてコメンテーターとして番組に出演したときは、事前に局でリハーサルもしています。「こういう話題があって、こうなったらどう答えますか?」と、レクチャーを受けて。コメントをするにしても、やたらとしゃべって他の方と被ると聞き苦しくなってしまう。だから、ほかの方が息継ぎをしている間にパンと入るようにしようとか、そういうテクニックはワイドショーで学んでいきました。
■控えめな性格が変わったバレエ団での生活 ── もともと話好きだったのでしょうか。 奈美さん:小さいころはむしろしゃべれない方でした。おばあちゃん子で、近所の人に「こんにちは」と言われても、おばあちゃんの陰に隠れて着物をつかんでいるような感じです。変わったのは、西野バレエ団に入ってから。10代のころは西野バレエ団の寮暮らしで、食事もほかの寮生たちと一緒です。西野バレエ団は先輩・後輩が厳しく、「みそ汁持ってきて」と先輩から言われると、言うことを聞かなければいけません。でもそこで言われた通りにしていると、時間がなくなって食べそびれてしまう。「私もすぐ出なきゃいけないから、スミマセン!」と自己主張をしないといけません。