神奈川・黒岩知事 五輪費用負担 残りの「350億円分の議論成立しない」
神奈川県の黒岩祐治知事は2日定例会見で、2020年東京五輪・パラリンピックの大会経費で継続協議として残った350億円について、「350億円をどうするという議論そのもの成立しなくなっているという風に考えたほうがいい」と話した。 【中継録画】神奈川県・黒岩祐治知事が定例会見 五輪経費合意は
黒岩知事は、5月31日の東京都、国、大会組織委、関係自治体による大会経費分担の大筋合意でも協議部分として残された350億円分の内容について、「ずっと開催自治体は『なんのことをおっしゃっているか分からない』と言ってきた。最初、(神奈川県が40億円負担する)恒久施設にはなんの数字も入っていないのに、輸送・セキュリティの欄には地方自治体の欄で350億という数字がぽんと入っていたが、これは立候補ファイルの中に(すでに)関係自治体が持つと書いてあった」と説明。 「(輸送・セキュリティは)あくまで通常行政サービスの問題」「(5月31日の協議で)4年前に東京都が通常行政サービス(の範囲内)でいいといった保証書が出てきた瞬間に、開催自治体にルールを変えてでも負担させようという、ある主の思惑がこもったシナリオは崩れた」とした。その上で「350億円はどうなるんですか、という議論そのものが成立しなくなっているという風に考えたほうがいいんじゃないか。だから私たちは100%自分たちの勝利だといっている」と、350億円分に相当する都外開催自治体の費用負担は根拠がないのでは、という考えを強調した。