<春に挑む2024・熊本国府「主役」紹介>/上 守りの要を担う二遊間 /熊本
「ダブルプレーのときなど、いつもカバーしてもらっている。今まで見たセカンドの中ではダントツにうまい」 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 遊撃手の山田颯太(そうた)(2年)ははにかむ。その相手は二塁手で主将、野田希(のぞむ)(同)。2人は入部してからずっと二遊間で連係してきた。ともにレギュラーになる以前からだ。野田も「肩も強く、しっかりさばいてくれる」と山田を頼りにする。 熊本国府の練習は守備に重点を置いている。山田祐揮監督は、今春から変わる従来のものよりも反発力が低下する「新基準バット」を見据えて堅守のチームを目指してきた。マウンドに打撃練習用のマシンを据え、アウトカウントを想定して実際に走者も置く。こうした実戦を想定した守備練習を数え切れないほど繰り返して選手間の信頼関係を紡いできた。この試みは、昨秋の九州地区大会では計4試合で失策3と結果を出した。 「全国でも上位に食い込む守備力だと思う。甲子園でも国府の守備を見てほしい」と、守りの要を担う二遊間は声をそろえる。【野呂賢治】 ◇ 第96回選抜高校野球大会が18日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。熊本県から出場する熊本国府(熊本市中央区)と鹿児島県から出場する神村学園(同県いちき串木野市)の、チームを支える「主役」たちをそれぞれ上中下で紹介する。