【バイタルエリアの仕事人】vol.42 小森飛絢|「常にゴールを意識している」ジェフのエースは、なぜプロ1年目から結果を残せているのか「まだまだ物足りない」
富山一高の先輩2人に刺激
小森は高校時代、3年生の時にインターハイで大会得点王に輝き、チームをベスト8に導いた。新潟福祉医療大でも、北信越大学サッカーリーグ1部で3年連続の最多スコアラーになっており、3年次には歴代最多となる31点を記録した。また、2022年の天皇杯では鹿島アントラーズに1-2で敗れはしたものの、格上相手にゴールを奪っている。 そんなゴールハンターは、いかにしてその得点力に磨きをかけてきたのか。幼少期から学生時代までを振り返ってもらい、サッカー人生の中で影響を受けた2人の先輩の名前も明かしてくれた。 ――◆――◆―― 自分は昔から得点を決めることが一番楽しいし、嬉しい。とにかくゴールを奪うのが大好きで、サッカーを始めた時から、その気持ちは誰よりも持っていたと思います。 幼少期にはとにかくボールをたくさん触っていて、基礎練習も多く行なってきました。父や弟とも、よくボールを蹴ったりしていたおかげで、テクニックが身についたと思います。あとはプロの試合をよく見ていたので、そこから自分の中でいろんなゴールのイメージができました。 当時はゴールをたくさん決めるという理由から、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドがすごく好きで、憧れていました。日本人プレーヤーでいうと、大迫勇也選手(ヴィッセル神戸)や柿谷曜一朗選手(徳島ヴォルティス)のプレーにも魅了されていました。 富山第一では先輩である西村拓真選手(横浜F・マリノス)や坪井清志郎選手(徳島ヴォルティス)は身近な存在で、影響を受けた人物です。とても尊敬していましたし、彼らとプレーしたい、超えていきたいと思いながら刺激を受けていました。 西村選手は学年が4つ違うので、一緒にプレーはしていないのですが、僕が中学生の時に富山第一のグラウンドで練習していると、居残り練習を黙々としていて、とても上手い選手がいるなと見ていたのが、当時高校3年生の彼でした。坪井選手に関しては一つ上の先輩で、ポジションも同じ。間近で見ていて、いつもゴールを決めていてすごいなと思っていました。 大学時代に出場した天皇杯の鹿島戦ではゴールは決めたものの、それ以外では思い通りのパフォーマンスができていなかったので、悔しさが大きかったです。このままだとまだプロは早いなとも感じていました。でも自分の現在地を知ることでより成長できましたね。 大学とプロでは、やはりインテンシティの差がかなりあります。でも一番の大きな違いは、プロになると、ファン・サポーターの皆さんがたくさん応援してくれるなかで試合ができることであったり、そういう方たちの想いも背負ってプレーするところかなと感じています。 ※後編に続く。次回は7月31日に公開予定です。 取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
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