女児狙う犯行繰り返した勝田容疑者に「なぜ今ごろ」の思い 動き出した17年前の小2女児殺害事件
■〈シャツが血に染まるのを見たいという特異な性癖〉 15年の姫路の事件の裁判では、勝田容疑者の「異常な」犯行動機が明らかになっている。 勝田容疑者はクラフトナイフを持ち、加古川市内の自宅から車で姫路市に移動。ショッピングセンターであらかじめ駐輪していた自転車に乗り換えて付近を徘徊し、好みの女子中学生を発見すると15分間追跡。路地に入ったすきを狙って、女子中学生を数回、突き刺した。また、捕まらないように衣服を着替えて変装し、防犯カメラを避けるなど、計画的な犯罪だったと指摘された。 判決には、勝田容疑者の異常な犯行動機が記されている。 〈本件は、少女の腹部を刺してシャツが血に染まるのを見たいという特異な性癖に基づき女子中学生を無差別に狙いナイフで刺した通り魔事犯〉 〈自己の腹部をシャツの上からクラフトナイフ等で刺し、これが血に染まるのを見ながら、少女が腹部から血を流しているのを想像し性的興奮を覚える性癖〉 〈(自身の)腹部を刺しすぎて入院し、医師からもう刺すことはできないと告げられ、現実の少女の腹部を刺したいと考えるようになり、犯行に及んだ〉 また、記者は、岡山県津山市の女児殺害事件の裁判を傍聴したが、被告人質問で勝田容疑者は、いったん犯行を認めた理由について、次のように語っていた。 「検察官と会話するのが楽しかった。いろいろ話をするとご機嫌だったので、サービスで犯人になろうと演じていた」 「これまで見たドラマやアニメを参考に、ストーリーを独自に描いて犯人像を適当にしゃべった」 「いったん認めたのは、そういわないと反省していないと悪い印象を与え、死刑になるかもしれないと思った」 一方の検察側は、勝田容疑者が母親に出していた手紙を証拠として提出。その手紙には、 〈津山で下校している女の子を見つけて後をつけた。女の子が家に入ったときに玄関をあけて時間を聞くふりをして家にあがった。女の子が苦しむ顔を見たいと思い、首を1分間くらいしめた。女の子の顔色が土気色になった〉 という趣旨が記されていた。 岡山地裁は勝田容疑者の犯行と結論付け、無期懲役判決を下した。判決は控訴審、上告審でも覆らず、23年9月に勝田容疑者の無期懲役が確定した。