「まさかこの地区が…」“液状化”で傾いた自宅に呆然 震源から100キロの住宅街でも被害 どうすれば…液状化対策
元日に大きな地震に襲われた能登半島。私たちの身にも起きうる事態が数多く発生していました。震源から遠く離れた都市部に近い閑静なベッドタウンでも、目を疑うような深刻な被害が「我が家」に起きていました。 【動画】震源から100kmの住宅街が液状化…
最大震度5弱の地域でも発生 液状化で傾いた自宅「まだローンが…」
金沢市内から車で約30分ほどの内灘町(うちなだまち)。震源からは100キロ以上離れ、最大震度は5弱。津波や火事による被害はなかったものの、電柱は傾き、車が斜めになった状態で走るほど道路は湾曲していました。隆起した地面が車を持ち上げ、出せなくなってしまう家も。一体、何が起きたのでしょうか…。 地震発生時をとらえた防犯カメラの映像を確認したところ、強い揺れが襲うと道路が波打ち、地面に大きな亀裂が走ります。アスファルトも次々とめくれ上がいくのがわかります。しばらくすると道路の隙間から茶色く濁った泥水が湧き出し、わずか数分で、みるみるうちに道路を覆いつくしてしまいました。 地震の強い揺れにより、地下水や砂が噴出し地盤が液体状になる、「液状化」が起きたのです。最大震度が5弱だった内灘町で1300軒以上の住宅が被害を受けました。
この地域に住む川辺英春さんの自宅も、液状化で傾いてしまったといいます。町が事前に作成していた液状化の危険性を示した「ハザードマップ」では、海に近い場所や、干潟を埋め立てた地域は、危険度の高い赤色となっています。川辺さんの家は、被害が小さいとされる箇所との境目にありましたが、地盤がずれ、家の基礎から傾いてしまうなど大きな被害がでました。 20年ほど前に家族が持っていた土地に建てたというマイホーム。ローンもまだ残っているといいます。幸い家の形は保った状態ですが、地震保険には加入しておらず、国からの補助金が受けとれるのか、修復は可能なのかなど、先の不安は拭えません。 川辺英春さん: 「内灘町の干潟寄りの部分が危険度マップでは真っ赤っか。ただ、液状化でこうなるっていうのは、あんまり想定してなかった。まさかこの地区が…。できればこっちでこのまま居たいという思いもあるけど、(今後)もし地震が起きたら、その時も液状化が起きるかもしれない」