股関節の痛み改善は原因を知ることから!ストレッチや食事による対策をヨガインストラクターが指南
日常生活にも支障をきたす股関節の痛み。股関節が痛む原因に対して、「ストレッチで対策ができる」と話すヨガインストラクターの高橋かなこさんに、痛みの原因や対策を教えてもらった。 【写真】股関節の痛みの改善に役立つストレッチのやり方を写真で解説
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股関節が痛む原因
股関節が痛む原因には、軟骨がすり減り骨同士が直接擦れ合ってしまうことだけでなく、実は骨ではなく筋肉を使いすぎていることで痛みが発生している場合もあります。 ◆股関節の軟骨のすり減り 股関節の軟骨がすり減っていることで痛みがでている場合、原因のひとつとして考えられるのは「変形性股関節症」です。軟骨がすり減って骨同士が直接擦れ合い、炎症や痛みが起こる症状が、変形性股関節症にあたります。はじめのうちは立ち上がったときや歩き始めなどに痛みやすいですが、症状が進行すると長時間歩くのがつらくなったり正座ができなくなったりする場合があります。 女性ホルモンには骨の形成をサポートするとともに、腱や関節を柔軟に保つ作用があります。そのため、骨の形成に関わる女性ホルモンの分泌量の減少が関係する、更年期世代以降の女性が発症しやすい傾向があります。 ◆筋肉の使いすぎ 股関節まわりの筋肉に疲労がたまると、炎症が生じ、痛みが発生します。 これは、スポーツなどで激しく筋力を使ったときだけでなく、姿勢の悪さによって股関節まわりの筋肉に大きな負荷がかかっていることが原因になっている場合があります。股関節まわりの筋肉は体全体を支える役割を担っており、猫背や反り腰などの不良姿勢を続けていると、ダメージが蓄積し、炎症がおこることがあります。
股関節の痛みの改善に役立つストレッチ
筋肉の使いすぎによる股関節の痛みを解消するには、ストレッチで股関節まわりの筋肉をほぐすことが有効です。 ◆いすに座って行う股関節のストレッチ 【1】背筋を伸ばしていすに浅く腰掛ける。 【2】左のくるぶしを右のもも(ひざ上あたり)に置く。 【3】脚のつけ根から体を折り曲げるように、上半身を前に倒す。 【4】股関節が伸びていることを感じながら、痛気持ちいい程度の角度で30秒キープする。 【5】左右の脚を入れ替えて同様に行う。 なお、上半身を前に倒す際に左右の脚で差が出るかもしれません。その場合は、やりづらい(硬く感じる)方を長めに行い、入念に伸ばしましょう。いすに座ってできるので、テレビを見ているときや仕事の合間などに行うのがおすすめです。 ◆寝ながら行う股関節のストレッチ 【1】仰向けになり、左右の足裏同士をくっつける。 【2】両手はお腹の上や体の横など、自分が落ち着く場所に置く。 【3】かかとをお尻側に引き寄せる。腰が浮く場合は、太ももの下にタオルなどをはさむ。 不安でなければそっと目を閉じて自然な呼吸を繰り返します。余裕がある場合は、かかとをお尻側に引き寄せる際に両手を体の横に置いて床を押し、お尻を少し浮かせてみましょう。お尻の穴をキュッと締めるようなイメージで床からお尻を持ち上げ、10秒ほどキープしてゆっくりお尻を下ろします。起床時や入眠前にベッドの上で行ってもよいでしょう。