「10年後には戻ってきたい」 解党命令のタイ最大野党のピター元党首
昨年のタイ総選挙で第1党となりながら政権奪取を阻まれ、今年8月に憲法裁判所から解党命令を受けた革新系野党・前進党の元党首ピター氏が訪日し、17日に東京で開かれたセミナーでタイ政治について語った。ピター氏は政治活動を10年間禁止されているが、「力を蓄えて10年後には政治家として戻ってきたい」と述べた。 【写真】タイ政治について解説するピター氏=2024年12月17日、東京都目黒区、翁長忠雄撮影 ピター氏は「タイ政治を読み解く」をテーマに語った。前進党は下院(定数500)の総選挙で第1党となり、他の野党とともに連立政権樹立を目指して国会で首相候補となったが、親軍保守派の影響下にある上院(定数250)が首相選出に加わったことで選出を阻まれた。 上院は憲法規定で次回の首相選出には投票できなくなったが、憲法裁判所判事の選出にかかわることができる。ピター氏は憲法裁が首相を解任するケースを念頭に「上院は首相を選ぶことはできなくなったが、首相の邪魔をすることはできる」と説明した。 ■20年で34政党解党、250人が政治参加の権利奪われる
朝日新聞社