半導体製造装置ASML、業績予想修正せず 米の対中規制強化でも
Toby Sterling [アムステルダム 2日 ロイター] - オランダの半導体製造装置大手ASMLは2日、半導体技術の対中輸出に関する米国の新たな規制強化が、最新の業績予想に影響を及ぼすことはないとの見解を示した。 ASMLは、2025年のグループの売上高が300億─350億ユーロ(約315億─367億ドル)に上り、このうち中国の割合は24年の約50%から約20%に低下するとした先月14日の予想を修正しなかった。 また、米国が今回打ち出した対中規制強化について、オランダ政府が導入した場合、中国の半導体製造工場への深紫外線(DUV)露光装置の輸出に影響が出ると説明した。 その上で「半導体業界の需要に関する当社のシナリオは世界の需要に基づいており、長期的には(米国の)新たな規制による打撃は受けない」と指摘した。 アムステルダム市場のASML株は2日、0.9%高で終了した。 一方、オランダ政府は、先端半導体製造装置の輸出に関する安全保障上の懸念を米国と共有しているとして、最新の米輸出規制を精査していると明らかにした。 オランダ外務省は「どの国も国家安全保障に対するリスクに関する独自の分析に基づき、評価や措置を実施している」と説明した。