智弁和歌山・山田希は大型遊撃手としてプロも注目!基本に忠実な守備と、しなやかなスローイングで魅了【この秋輝いた球児たち】
名門・智弁和歌山(和歌山)の「縁の下の力持ち」とは、この選手を指す。主将である山田 希翔内野手(2年)は、「9番遊撃手」としてもチームを支え、この秋、近畿大会準優勝を導いた。残念ながら、準々決勝の滋賀学園(滋賀)戦で右肩を負傷するアクシデントに見舞われたが、成績の数字だけでは測れない山田希の貢献度は高かった。 山田希の和歌山、近畿大会の打撃成績 183センチ、72キロ。均整のとれた大型遊撃手として、プロからも注目されている。その守備では、派手なプレースタイルではなく、堅実さが際立つ。低いゴロは打球の正面に入り、体で受け止める。近畿大会準々決勝の滋賀学園戦では2度、正面のゴロがあり、微妙に直前でイレギュラーしていたが、いずれもグラブだけでさばくのではなく、体の正面で処理して、難なくアウトにしていた。 スローイングもしなやかで、スリークォーターから肘を柔らかく使って低く送球する。高くバウンドした難しいゴロでも、軽いフットワークを駆使し、簡単に処理をしているように見せている。プロのスカウトが「雰囲気がある」と評しているように、将来性は高そうだ。 打撃は、この秋こそ、あまり奮わなかったが、春の近畿大会では3試合で12打数8安打を放った。コンパクトにスイングした打球は鋭く、右に左に広角に安打を放っていた。 安定感のある守備と、9番打者としての「つなぎ役」。主将でもある山田希が「縁の下」から、猛打の智弁和歌山をしっかり支えている。