藤井竜王「一方的な内容に…」タイ敗 自身2番目のスピード投了 竜王戦7番勝負第4局
将棋の藤井聡太竜王(22)=王将など7冠=が挑戦者に佐々木勇気八段(30)を迎える第37期竜王戦7番勝負第4局は16日、大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で2日目が指し継がれ、先手・佐々木が97手で勝利した。対戦成績は2勝2敗となり、27、28日、和歌山城ホールでの第5局から改めて3番勝負となる。 藤井が7番勝負で2敗するのは羽生善治九段(54)を挑戦者に迎え、4勝2敗で決着した22年度王将戦以来2年ぶり。また、午後3時45分の終局はタイトル戦23敗中、21年度王位戦第1局での午後3時35分に次ぐ自身2番目のスピード投了だった。 「早い段階から苦しくしたと思った。一方的な内容になってしまった」。27手目、早繰り銀を5段目へ進め、藤井陣へ圧力を加えた佐々木の新手。つまり早繰り銀から腰掛け銀の構想を「軽視した」ことで形勢を損ねた。 対して佐々木は「12月までシリーズを楽しむことができます」。12月11、12日の第6局、鹿児島・指宿対局を確定させ、意欲にあふれた。(筒崎 嘉一)