日産オースチン、わずか1年半でほとんどのパーツの国産化に成功! 今では貴重な個体に
【1959年式 日産オースチン A40 サマーセットサルーン】 出荷がスタートすると同時に、少しずつ部品を国産化していき、わずか1年半でほとんどのパーツを国産化することに成功した。日産社員のたゆまない努力によって実現した結果だった。 【画像18枚】純正のように取り付けられたフェンダーミラーはホンダライフのパーツを流用したものだという。違和感なく取り付けられている ようやく純国産のオースチンA40の完成が間近となったころ、イギリスでは次期モデルとなるA50が誕生。モノコックボディを採用し、エンジン出力も向上していた。しかし、この出来事が日産社員の頭を悩ませた。 このまま続けてA40の純国産化を目指すか、それとも契約をし直してA50の生産に切り替えるか、という議論が繰り返されたのだ。結局、日産が選んだのはA50への方針転換。国産化に向けた取り組みは、振り出しに戻ってしまったが、最新の自動車技術を習得したのは大きかった。 その後、オースチンA50は約2万台が生産される。A40の生産台数2447台に比べて、あまりにも大きな数字であった。よって日産オースチンのなかでA40は希少な存在となってしまった。今、その姿を見ることは少ない。 日産オースチンA40サマーセットサルーン(A40) 全長(mm) 4050 全幅(mm) 1600 全高(mm) 1630 ホイールベース(mm) 2350 車両重量(kg) 1020 エンジン種類 直列4気筒OHV 総排気量(cc) 1197 最高出力(ps/rpm) 42/4500 最大トルク(kg-m/rpm) 8.6/2200 サスペンション前/後 独立懸架コイル式/ 平行半楕円式 ブレーキ前/後 リーディング・トレーリング 初出:ノスタルジックヒーロー 2019年 8月号 Vol.194 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部