現金や防カメの位置熟知か 事件前に現場ホテル勤務、千葉の強盗殺人
市原市のホテルで従業員の佐伯仁美さん(56)が殺害されて現金が奪われた事件で、強盗殺人容疑で逮捕された江川敦容疑者(47)が、事件前までアルバイトとしてこのホテルに勤務し、佐伯さんと顔見知りの可能性があることが15日、捜査関係者への取材で分かった。県警捜査本部では、犯人特定を防ぐために江川容疑者が佐伯さんを殺害した可能性があるとみている。 【写真】事件が起きたホテル(画像の一部を加工しています)=2024年11月1日午前11時20分、千葉県市原市中高根、芹沢みなほ撮影 捜査1課などによると、江川容疑者は事件前までホテルのアルバイト従業員として勤務し、フロント業務や客室の清掃などを行っていた。現金の保管場所や防犯カメラの設置場所などは熟知していたとみられる。事件当時、ホテルフロント付近に設置された防犯カメラには、撮影を妨げるような形でタオルのようなものが巻き付けられていた。 また、捜査関係者によると、佐伯さん殺害に使われたとみられる包丁はフロント内で見つかり、刃が曲がるほど強い力がかかった痕跡があったという。佐伯さんの腹部の刺し傷は肝臓まで達しており、捜査本部は江川容疑者が強い殺意を抱いて佐伯さんを殺害したとみている。(鈴木逸弘、杉江隼、芹沢みなほ)
朝日新聞社