11月の負債1,000万円未満の企業倒産46件 2023年1-11月累計は440件、前年の年間件数を超す
11月の倒産46件、11月では2年連続で前年同月を上回る
2023年11月の負債1,000万円未満の倒産は46件(前年同月比4.5%増)で、11月では2年連続で前年同月を上回った。 負債1,000万円未満は2023年5月より7カ月連続で前年同月を上回り、同1,000万円以上も2022年4月から20カ月連続で前年同月を上回っており、倒産は増勢を強めている。実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済がピークを迎え、業績回復が遅れた企業に物価高、人手不足などのコストアップが資金繰りを圧迫している。 負債1,000万円未満の1-11月の累計は440件(前年同期比16.0%増、前年同期379件)で、前年の年間件数(410件)を超えた。負債1,000万円未満の企業倒産が前年を上回るのは3年ぶり。
【産業別】最多がサービス業他で21件で突出
産業別は、最多がサービス業他の21件で、前年同月と同件数。構成比は45.6%(前年同月47.7%)とほぼ半数を占めた。次いで、建設業8件(前年同月比14.2%増)、小売業(同42.8%減)と情報通信業(同100.0%増)の各4件の順。 このほか、卸売業が3件(同200.0%増)で4年ぶり、運輸業が2件(同100.0%増)で3年ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。農・林・漁・鉱業は1件で、3年ぶりに発生した。 一方、製造業が2件(同33.3%減)で、2年ぶりに前年同月を下回った。また、金融・保険業は3年ぶりに発生がなかった(前年同月1件)。 不動産業は、前年同月と同件数の1件だった。 業種別では、受託開発ソフトウェア業(前年同月1件)と経営コンサルタント業(同2件)が各3件、塗装工事業、建築設計業、バー,キャバレー,ナイトクラブが各2件、花き作農業、木造建築工事業、建築リフォーム工事業、鉄筋工事業、木製建具工事業、防水工事業、電気通信工事業、金属製品塗装業、貨物軽自動車運送業、港湾旅客海運業、家具・建具卸売業、食肉小売業、電気機械器具小売業、無店舗小売業、デザイン業、学習塾、スポーツ・健康教授業、歯科診療所が各1件などで、前年同月を上回った。